目次
月間献立をはじめる前のわたし
「次のごはんどうしよう」の呪い
独身や夫婦だけの頃には、食事作りはあくまで楽しみの一つ。
外食にも行けるし、時間的にも余裕がありました。
子どもが生まれてから、基本的には毎食自炊するようになりました。
次男が生まれて子どもが二人になり、ワンオペ育児をする中で、毎日の食事作りが、永遠に終わらない責任の重い仕事のように感じるようになりました。
献立を決めて買い物をして、冷蔵庫の在庫を管理しながら日々料理をする。そのすべてが苦手で、負担で苦痛だったのです。
苦痛だからこそ、「次のごはんどうしよう?」という思考がいつも頭の片隅を占めていました。片隅どころではなく、頭の半分くらいだったかもしれません。
育休中で時間に余裕のあったころは、動物園の熊のように冷蔵庫を1日に何度もパタンパタン開けていました。
手持ちのレシピも限られているので、参考になるものが見つからないかと、レシピサイトを頻繁に見ては、あーでもないこーでもないと考えていました。
実際に料理にかける時間より、食事作りに思い悩むことに、ワーキングメモリをとても取られていたのです。
暇さえあれば食事作り
「次のごはんどうしよう」と常に思い悩んでいるので、暇さえあれば次のごはんのために何かしていました。
隙間時間にはキッチンでゴソゴソし、「明日の自分のために!」と大量に作り置きをして、味の落ちた作り置きが冷蔵庫を占拠していることもありました。
頻繁にスーパーに行って「これがあったら役に立つかも、目新しいものが作れるかも」と食材を買いすぎて、冷蔵庫から溶けたキュウリが発見されることも日常茶飯事でした。
マンネリと偏った食卓
料理にたくさんの時間を費やしていましたが、作るものはその日の気分や、自分の作りたいものばかり。
手持ちのレシピも少なく、そもそも料理が下手だったので、大しておいしくないものを大量生産し、マンネリ化し、栄養も偏るという負のループに陥っていました。
自分で思い出しても悲しくなりますが、1日中献立に思い悩み、週3回はスーパーに行き、暇さえあれば料理をしていたのに、結果として何も良いことは起きていなかったのです。
月間献立をはじめるまで
まずは週間献立から
実は、月間献立というコンセプト自体は以前から知っていました。
ですが、そんなもの料理人かプロの専業主婦が作るものだと思っており、自分のように料理が苦手な人には縁のないものだと考えていました。
とあるきっかけで、『考えない台所』という本に出会いました。
食事作りが苦痛だからこそ、予め献立を立てると良いかもしれないと気づいたのです。
見よう見まねで週間献立を作ってみたところ、栄養バランスも良くなり、いいかもしれない!と思い始めました。
ところが、週間献立だと週1回献立を作らなくてはいけないため、あっという間に次の献立作成がやってきます。このため、献立作成を忘れてしまうこともありました。
次に2週間献立
週1回の献立作成が面倒ならば、2週間に1回にすればよいと思い、2週間献立に挑戦しました。
2週間分考えるのは大変かと思ったのですが、意外と献立作成の手間は1週間分の献立作成とあまり変わらず、栄養バランスや考える手間は改善しました。
ついに月間献立へ
週間献立を始めてから3か月目。
さらに楽をしたくなり、月間献立にチャレンジすることにしました。
わたしの数少ないレパートリーの中で、最も作りたいのはこれ。
焼きそば、八宝菜、シチュー、カレーなど数種類あったのですが、週間献立や2週間献立だと、カレーとシチューと焼きそばの三交代制、のような事態が起こりがちです。同じメニューが続くと子どもも飽きてしまうため、これらのメニューをもっと計画的に配置したくなりました。
月間献立の作り方
「曜日×主菜」の枠を作る
一か月分の献立をゼロから考えるのは大変!
そんなときは、「思考の枠」を作ると考えるのが楽になります。
献立を20種類作るとのは気が遠くなりますが、肉料理を4種類であれば意外と思いつくものです。また、レシピ本などを調べるときにも、迷わず簡単になります。
わたしは曜日ごとに主菜のテーマを決めています。
なお、予定や気分の変更、在庫が余った時のために、週1日は「余白の日」にしておきます。
鉄板メニューを配置する
ほったらかし調理(ヘルシオ、ホットクック)で埋める
ポイント
困ったときは
曜日×主菜の枠でも思いつかない時は、さらに×調理法で考えます。
調理法とは、焼く、煮る、蒸す、生食など。
例えば魚の場合、このように考えることができます。
- 魚×焼く=サバの塩焼き
- 魚×煮る=カレイの煮つけ
- 魚×蒸す=白身魚の中華蒸し
- 魚×生食=刺身
月間献立を続けてマンネリ化してきたときは、テーマを設けるのも有効です。
私がこれまでに使ったテーマの一部はこちら。
- 『野菜たっぷり具だくさんの主役スープ150』月間
- 『野菜と栄養たっぷりな具だくさんの主役サラダ200』月間
- 『全196ヵ国おうちで作れる世界のレシピ』月間
- 平野レミさんレシピ月間
プラスアルファのコツ
月間献立づくりにも慣れてきて、変化を持たせたいときには、このようなプラスアルファを考えてもよいでしょう。
月間献立、やることリスト
月1回:献立作成(30分~1時間)
月末に、翌月分の献立を考えます。
生協発注との兼ね合いで、私は毎月3週目に作成しています。
作成した献立は、手帳のマンスリーページに書き込んでいます。
週1回:食材発注(15分)
手帳のマンスリーページに書き込んだ月間献立を見て、生協で発注します。
必要なものが決まっていて、選ぶだけなので、1回15分くらいです。
平日毎日:料理(10分)
手帳のマンスリーぺージを開き、予め決めたメニューを作ります。
大体ホットクックかほったらかし調理なので、私が手を動かす時間は10分程度です。
作るものが決まっているし、材料もあるので、無心で作業するだけ。
「考える」と「作業」を切り離せるので、Kindle読み上げやYouTube、Voicyを聞きながら作ります。
月間献立の効果
「次のごはんどうしよう」の呪いからの解放
献立が決まっていて、食材は週1回生協で届く生活。
以前のように、常に「次のごはんどうしよう」と悩んだり、無駄な行動をしなくなりました。
料理のことを考えるのは、食事作りの1分前から。
他の時間は、食事作りのことはきれいさっぱり忘れています。
不安を胸にスーパーをウロウロすることもなくなりました。
「次のごはんどうしよう」の呪いは本当に強力でした。
頭の中に、食事にまつわる、買い物、在庫管理、調理の心配がないのは、とてもとても楽です。当社比200%生産性が上がったといっても過言ではありません!
浮いたエネルギーと時間と脳の力で、別のことを考え、できるようになりました。
削減できたもの
食事作りの圧力。
料理関連にかける時間。思考、調理、買い物、在庫管理すべてです。
味の落ちた残り物、作り置きもほぼありません。
以前は、24時間365日料理のことが頭から離れませんでしたが、今は必要最小限の時間と労力しかかけていません。
必要なものだけ生協で届き、無駄な買い物がありません。
冷蔵庫で溶けたキュウリや、スーパーでウロウロする時間がなくなりました。
今はスーパーに行くのは、旬の果物やステーキ肉など、生協で手に入らない限られたものを買うときだけです。
手に入れたもの
健全な食卓。
今まで、食事作りに無駄に費やしていた時間とエネルギーを取り戻しました。
曜日ごとに主菜が変わるので、以前は滅多に出なかった魚の登場回数も増えました。
予め献立を計画しているので、栄養バランスが良くなりました。
作り置きしないので、毎日作り立てでおいしいです。
鉄板メニューの登場頻度は、家族が飽きず私が楽をできる頻度になりました。
日々のらくちん食卓、Twitter @Yoko_and_note でもつぶやいています!